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「相続」とひと口に言っても、発生する可能性のある問題はさまざまです。家族、財産、税金……。どのような問題においても、早めに対策をとっておくに越したことはありません。問題を後回しにしても決して解決はいたしませんので、まずは問題の整理からでも進めてみましょう。 こちらの事例をご覧いただくことで、ご自身の相続の参考にしていただければ幸いです。
相続の対策は(1)争族対策(2)納税資金対策(3)節税対策の3つがあり、1から順番に大事なことであると言われています。 (1)に関して最も大切なのは、できる限り遺言書を書くようにして、財産を残される方の想いがわかるようにすることです。相続人だけで話をすると利害関係が一致せず、最初は些細な言い争いが少しずつ確執を生んでいき、やがて大きな争いに繋がることも珍しくありません。遺言を残していただければ、それが話し合いの指針となります。 そして(2)に関しては、まずは税金のシミュレーションをしっかりと行うこと。今ある資金で納税は足りるのか、などといったことを考える必要があります。 (3)の節税対策というのは、基本的に現預金を別のものに変えるという作業になります。納税資金が足りていない状況で節税対策をしてしまうと、納税資金をより圧迫することになってしまいます。まずは納税額をシミュレーションしたうえで、最適なポートフォリオを探っていきます。
相続税においては、被相続人のご自宅を相続する場合における相続人の生活保護などの観点から「小規模宅地等の特例」という評価減の特例があります。この特例はさまざまな要件があるのですが、その大部分が形式的なものであり、一つの要件に当てはまらないだけで特例を受けられないケースがあります。 しかも、自宅で適用する小規模宅地などの特例は、土地の評価額を8割減額することができる非常に大きなものです。路線価が高い地域であれば、数億円の評価減ということも十分ありえます。 「相続人になる方がどこに住んでいるか」ということが一番の大きな分かれ目になりますので、税制の取り扱いも踏まえたうえで、どのように親御さんの生活をサポートしていくのかを考えましょう。
「地方に大きな土地を持っている」という方も実は少なくありません。また、ご家族でもそのような土地を持っていることを知らなかった、ということもありえます。 この時に非常に大変なのが「不動産の名義がさらに先代のままになっていた」という事態です。そうなると、現在の登記の名義になっている先代まで遡り、その相続人にあたる方々全員の同意を得なければ不動産を処分することができません。 さらに行方不明になっている方がいらした場合、不動産の登記をするだけで1年以上の期間がかかるなどということもよくあります。 地方の安い土地だから、とほったらかしにしていると、後に非常に大変なことになることもあるのです。後回しにせず、正確に手続きを進めましょう。